Category
- オフィスデザイン (7)
- 葬儀場設計 (6)
- 店舗デザイン (14)
- ホテルデザイン (1)
- Favorite (3)
- 芸術・デザイン観賞 (15)
- ツァイト (45)
- 進行中物件 (22)
- デザインの注意点 (8)
blog
エッフェル塔【海外研修旅行】
2024.04.22ツァイト
エッフェル塔に訪れました。
エッフェル塔も、パリを代表するシンボルになっています。
エッフェル塔は鉄橋の設計をしていたギュスターヴ・エッフェル氏によって造られた鉄の塔です。
250万個の鉄のリベット(部材と部材を半永久的につなげる部品)が使われていますが、その重量は約7000トンで、同じ大きさの建築と比較すると非常に軽いです。
当時の建造物のなかでは異例の高さとなる、約300mの鉄塔建設計画を打ち出したエッフェル氏の、常識を超えた建設計画は、当時、多くの市民や芸術家から批判されました。
この頃のパリは、石造りの建物が多く、鉄製の高い塔が街並みにくわわることで「景観を損なう」と考えられていたのです。
しかし、天に伸びるかのように作られたエッフェル塔は、当時の最先端の素材だった鉄と空間を巧みに使うことで、建築による重力からの解放を目指していたのかもしれないと、私は思っています。
今でこそ、パリのシンボルとして多くの人から親しまれていますが、当時はその無機質な姿から批判されることも多かったエッフェル塔。
しかしこれは、風圧から塔を守るために採られた、とても合理的な設計なのです。
地面に風を逃がすために、アーチ状の尖塔(せんとう)構造を、横方向に吹き付ける風に対応するために、レース状のトラス構造を採用し、美しさと合理性を兼ね備えた塔を造り出しています。
意匠的な観点で見ても、無機質な素材を、シャープな形状にまとめており、シンプルだけど、とても美しいです。
建築・空間デザインは、シンプルこそ設計者の力量が試されると思います。
エッフェル塔の設計者として知られるギュスターヴ・エッフェルですが、ニューヨークにある自由の女神を作ったことはあまり知られていません。
外観の設計はフレデリク・バルトルディ氏でしたが、女神の構造設計を担当したのがエッフェル氏でした。
自由の女神は、アメリカの独立100周年を記念して構想され、1886年に完成してフランスからアメリカに寄贈され、エッフェル塔が建てられたのはその3年後の1889年でした。
その国のシンボルと言われている物を設計した方の気持ちは、どのようなものか、私なりに考えつつ、エッフェル塔を楽しみました。