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ラグジュアリーなデザインとは
2024.12.9店舗デザイン
先日、とあるSNSでラグジュアリーなデザインを売りにしている投稿を目にしました。
ふと、私なりにラグジュアリーなデザインについて、設計者として考えてみました。
装飾を施すのか。
コストがかかる素材を沢山用いるのか。
敷地にロケーションによって空間を演出するのか。
シンプルさを突き詰めるのか。
機能性で演出するのか。
他多数ありますが、少なからずラグジュアリーとは一つではなく、様々な要因であるということ。
私自身、ネットなどで、ラグジュアリーに分類されているホテルに宿泊したことがあるのですが、空間デザインは本当に様々なで、それぞれ違う印象がありました。
私が宿泊した中で、何点か例をあげてみます。
まずは、
【Wホテル大阪】
安藤忠雄氏がファサードの監修を務めた、ホテルで、まるで一枚岩のような漆黒のデザインで、とてもシンプルでかっこいいな、という印象を受けました。
しかし、内装はとてもカラフル。
良い意味で裏切られた感じでした。笑
どこか、真面目だけど、どこか不良というか。笑
遊び心ある空間で、アニメティーを収納の仕方や、クローゼット内まで遊び心満載のデザイン。
レストランなども空間デザイナーが手がけている店舗もあり、空間に飽きを感じさせませんでした。
間接照明などでムーディーな雰囲気の演出、空間の強弱、遊び心で現代らしいラグジュアリーさを感じられるホテルでした。
次のホテルは、
【マリオット都ホテル大阪】
大阪 天王寺のランドマークでもある、超高層複合ビル、あべのハルカスの上層エリアに位置するホテルです。
内装はシンプルですが、大阪の都会を、額縁に切り取ったかのような贅沢すぎるシティービューでした。
景観は最高と言えるホテルだと思います。
Wホテルとはまた違った系統で、シンプルなデザインでも、圧倒的な景観を取り入れるとラグジュアリーさを感じられるホテルでした。
次は、
【コンラッド大阪】
コンラッドは現代的でシックなホテルでした。
エレベーターに乗り、ロビー階へ移動し、エレベーターから降りると、おぉ!と思わず声が出るほどのパラノマが広がっていました。
目の前は全面ガラス張りで、38〜40階までの大吹抜なので、景色の良さをより際立てているように感じました。
これは非常に良い設計だなと思いました。これまで様々な高級ホテルを見てきましたが、その中でもトップクラスで上手い空間構成だと感じました。
その大吹抜にはコンラッド大阪の象徴とも言える螺旋階段がありました。
象徴となるだけに、結婚式でも使われているそうです。
螺旋階段はただ同じ角度で円を描いている訳ではなく、リズムを生み出すように3層分の渦を巻いています。
メインエントランスには、アートが施されていました。
客室内もシンプル、かっこいい!いう印象。
余計な装飾をせず、スポット・間接照明と、アクセントカラーを効かせた「大人の空間」まさにラグジュアリーさを感じられるホテルでした。
次は、
【リッツカールトン大阪】
クラシカルな内装と装飾で、構成されているホテルでした。
ホテル内全てが、重厚感があり、インテリアは「ジョージアン様式」の、18世紀英国の貴族邸をイメージした作りになっており、豪華なシャンデリアやアンティーク調の家具がかなり使用されていました。
絵画などの美術品は450点以上飾られているそうで、少しホテルでもあり、美術館という印象を受けました。
客室は、「もうひとつの我が家」をコンセプトに快適な滞在ができるよう、様々な工夫を凝らしている造りでした。
ザ・リッツ・カールトン大阪の特徴的なサービスのひとつに「ソープバトラー」と呼ばれるものがありました。
石鹸の知識に特化したスタッフが、客室に花や果物の香りがする石鹸を運び、石鹸の特色などを紹介するサービスだそう。
宿泊客は、好きな石鹸を切り分けてもらうことができます。
機能的面で言うと、他ホテルの方がレベルが高いですが、やはり空間の雰囲気はピカイチでした。
華麗で品がある、本当に貴族になったような世界観を味わえるホテルだと思いました。
リッツは装飾の演出力、重厚感ある木素材などでラグジュアリーさを感じられるホテルだと思います。
例を複数挙げてきましたが、やはり同じ【ラグジュアリーデザイン】と言うカテゴリーに入っていても、デザインの系統は様々で、細かく枝分けすることができるのことが分かります。
一概に、これしかラグジュアリーなデザインはない。とは言い切れないのです。
皆さんは、どのようなデザインに対してラグジュアリーさを感じますでしょうか?
自分の好きなラグジュアリーデザインを見つけるのも、楽しいかもしれませんね。
次はどのホテルに宿泊しようかなと思いながら、締めくくろうと思います。