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住宅のリノベーション⑦基本設計〜入札依頼
2024.09.27進行中物件
住宅リノベーションの続きです。
基本設計で、作図を進めるのですが、ここで注意しなければならないことは、
各図面で整合性が取れていることです。
なので、施工会社さんに
「見積を早めに進めたいので平面図と設備図を先にください」
と言われると、後で他の図面を描いている時に納まりの悪い箇所が見つかり修正すると
渡す図面が多くなり、混乱されます。
結局、最後の最後に、「一式送ってください。」ということになります。
混乱されないように、修正図面には、変更内容をコメントで必ず残すようにしています。
整合性が取れた図面を描くには、それぞれの図面を描きながら頭の中で整理し、気づくことが重要です。
私も、店舗設計に就職したての頃は、先輩方々に「図面の整合性」を厳しく注意していただいてました。
時間もない業界なので、焦って仕事していたこともあり、なかなか気づくことができませんでした。
気づくことなく整合性がとれていない図面で、現場が進んでいくと、考えてたデザインではないこともあったので、
それ以来は、時間がなくても、細かく整合性が取れていることを確認するようにしています。
余談ですが、
設計者の作図は全体を把握するためであり、細部(ディテール)を考えるための作業だと考えています。
フル回転で頭を使いつつ、手を動かします。
そして、図面は全てリンクしているので、
平面図を修正すれば、他の図面も修正しますし、設備の位置を調整すれば、それに関わるバランス調整で、壁の位置や素材の貼り方などを調整し、他の図面を修正します。
何度も何度も、図面を触ることで自然と頭にインプットされ、デザインしたものの高さや形状、取り合いなど図面を見なくても話せるようになっていきます。
有名な建築家が90歳を過ぎても現役で活躍されているのは、頭を使って手を動かす仕事だからなのかなと、ブログを書きつつ、ふと思いました。
図面を作成するには、規模と内容にもよりますが数週間以上かかります。
図面が完成すれば、完成した図面を、施工会社さんにメールで送り、
一度見ていただいて、質疑を待ちます。
そこで重宝するのは、イメージパースです。
パースは完成イメージなので、施工側も逆算することができるので
図面の理解がスムーズにできるようです。
質疑も少なく、抜けがなく完璧な見積がでてくると感動ものですが、なかなかありません。
簡単な意匠ではないので、取り合いや、図面で見えていない箇所まで質疑があがってきます。
図面抜けもよくあるので、出てきた見積は注意してチェックが必要です。
その時には、基本設計で頭にインプットしていると見積チェックが楽になります。
逆に、頭に入っていないと、見積チェックもミスすることになるので、
基本設計は、設計者、デザイナーにとって重要なプロセスです。
店舗設計や空間デザインは、オシャレそうな仕事に見えますが、
クライアントには見えないところで細かく気を使いながら頭をフル回転しながら作業をしています。