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ブルス・ドゥ・コメルス【海外研修旅行】
2024.04.11ツァイト
今回のフランス訪問で、必ず訪れてみたかった建築がありました。
建築家、安藤忠雄氏が設計した、パリでの最新作となる、ブルス・ドゥ・コメルスに行きました。
建築をしている方はもちろん、そうでない方でもご存知だと思う、知名度だと思います。
私自身、安藤氏の力強く、もはや威圧感すら感じる建築は、とても好きで、学生時代は憧れていた方達の一人でした。
1763年穀物貯蔵庫として建設され、1889年商品取引所として機能し、2世紀もの歴史が刻まれた歴史的建造物で、神殿のようにも見えるこの円筒形の建物は、
西洋の歴史的な装飾であるネオクラシック様式(ローマ、ギリシャ時代の建物の一部を取り入れた様式)で、建物中央部分には大きな吹き抜け空間が広がり、
頭上にあるガラスのドームから光が注ぐ構造になっていました。
暖かな自然光が差し込むみ、ガラスと鉄の天井と、それを彩る壁画は1813年のものだとか、、。
過去と現代の融合を、上手く建築で表現しているのは、安藤氏の特徴の一つだと思いました。
既存の建物内に、直径約29m、高さ約9mのコンクリートシリンダーはとても力強く、かつ神秘的に感じました。
これは実際に訪れてみないと、感じれないと思います。
安藤氏は、今回のプロジェクトについて、このように語っていました。
【南西にルーブル美術館、東にポンピドゥーセンター。『ブルス・ドゥ・コメルス』は、大改造されたレアール地区に隣接している文字通りパリの中心と言える場所にあります。
私のミッションはこの素晴らしい歴史を持つ建物を現代美術館に変貌させること。しかも歴史的建造物に指定されている建物そのものにはいっさい介入せずに】
だから円形の歴史的建造物の中に、巨大なコンクリートの円筒をすっぽりと収めたのだと解釈しました。
通路などのアプローチも、シンプルだけど、見せ方が非常に考えられている建築でした。
安藤氏の作品は、独特の雰囲気を感じさせ、人々を魅了し続けています。
その魅力を存分に体感できる、素晴らしい建築でした。