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オペラ・ガルニエ【海外研修旅行】
2024.04.8ツァイト
オペラ・ガルニエに行ってきました。
フランス作家ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」の舞台となった場所としても知られており、パリの人気観光名所になっています。
歌劇場であり、オペラ座と呼ばれることもあります。
パリ国立オペラの公演会場の一つになります。
実際に建物に入り歩いてみると、細かくも力強い装飾の数々に、驚きの連続でした。
建築様式としては、ルネサンス様式とバロック様式の混在した折衷様式で、パリ屈指の美しさだと思います。
細部にまで装飾が施されており、目に見えるところ全てに圧倒されました。
ここまでの仕上げをする為には、かなりの力量が必要になると思いました。
日本ではまず、見れない建築でした。
建物に入ってすぐのところにあるのがこちらの大階段。ボルドー国立歌劇場 からインスピレーションを得ており、イタリアやスウェーデンなどから取り寄せられた異なる色の大理石を使用して造られており、
両側をぐるりと包むような形で二階へと続く階段はとても優雅で、豪華でエレガンスな雰囲気を演出していると感じました。
オペラ作家であるシャルル・ニュイッテル がこの階段を見て、「建築物の中の建築物」と表現したほど、オペラ・ガルニエの中で最も印象的な部分のひとつです。
オペラ・ガルニエの世界的に有名な理由のひとつに、小説であり映画やミュージカルにもなっている「オペラ座の怪人」の舞台である、というのが挙げられると思いますが、かの有名なシャガールによる天井画があることも、
オペラ・ガルニエを有名に、そして魅力的にしている理由のひとつだと思いました。
ロシア生まれのシャガールは20代でパリにやってきて、「木が水を必要とするように、私の芸術にはパリが必要である」という言葉も残したほど、パリを愛した芸術家で、オペラ・ガルニエの天井画の作成を依頼された際には、
フランスへの愛と感謝の気持ちを込めて、無償でその依頼を受けたのだそうです。
依頼から2年後の1965年に完成した絵画「夢の花束」は、複数のオペラやバレエ作品の場面を描いたもので、シャガール特有の色使いと柔らかな雰囲気は、本当に素晴らしく感じました。
音楽・舞踏の殿堂として知られるオペラ・ガルニエは、芸術家たちの技術が集結した美しい外観を持ちます。
中央のドーム屋根の上にある音楽の神「アポロン」像は、彫刻家エメ・ミレー作となっており、その両脇に光り輝く2体の黄金像「ハーモニー」と「詩情」は、彫刻家シャルル・ギュムリー作。
ファサードの彫刻群も素晴らしいと感じました。その中でも彫刻家ジャン・バティスト・カルポーの傑作「ダンス」は、当時物議を醸した作品です。
現在は彫刻家ポール・ベルモンドによるレプリカが置かれ、オリジナルはオルセー美術館に展示されています。
フランスに訪れたなら、見るべき価値のある建築だと思います。
ぜひ一度、皆様もこの建築を実際に見て、歩いて、体感して頂きたいです。