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カーテン溜まり【デザインの注意点】
2023.09.28デザインの注意点
カーテンは、住宅の窓面や、ショップのフィッティングルームの出入口以外にも、
広い空間を安価に間仕切ることができるので、良く使います。
ホテルやウェディングのバンケット、葬儀場、オフィスなどで、
広いホールを2分割にし、ホールを2つにする時は、
スライディングウォール(防音できるパネル)で仕切ることがベストなのですが、
コストに限りがある場合は、カーテンを使うことがあります。
その際に注意しなければならないことがあります。
それは、カーテン溜まりをしっかり確保することです。
カーテンの幅が大きくなればなるほど溜まりは大きくなります。
そして、ドレープ(カーテンの波)のヒダを何倍にするかでも変わります。
一般的には、1.5倍ヒダが多いですが、ドレープを多くし、
よりエレガントな雰囲気にするときは2倍にすることもあります。
最近では、普通の摘んでヒダを設けるドレープではなく、
摘みのないウェーブ状のカーテンも流行っています。
そのドレープの倍率で生地の量が増えるので、
カーテン溜まりも比例して大きくなります。
設計する時には、室内の中間で仕切る場合、カーテン溜まりをどこにするのかを考慮しなければなりません。
カーテンオープン時に、カーテン溜まりが存在感を発揮してくるので、うまく隠す工夫をします。
袖壁の裏や、隣接する室内に収納したり、メインホールにカーテン溜まりが残らないようデザインします。
そして、カーテン溜まりは、思っているより大きいので、気をつけなければなりません。
カーテンのワイドに対して考えつつ、
カーテンレールも考慮します。
カーテンは布なので、圧縮すれば小さくなりますが、
レールは金物なので、フックの大きさ以上
には小さくなりません。
ですので、どちらからもカーテン溜まりの大きさを計算し、設計します。
計算上は納まると思って、ボックスを設けても、
生地の材質がゴワゴワしてるものだと、納まらないこともあるので、
余裕を持たせるか、カーテンを抑えるタッセル、ボックスに蓋を設けたり工夫して、
カーテンが目立たないようにすることが大切です。
カーテン溜まりを意匠的にデザインすることが、デザイナーとして重要なことだと感じています。